兜岩とローソク岩（かぶといわ と ろーそくいわ）

積丹半島の東岸の沖合にローソク岩と兜岩というものがあります。
　それらには、こんな逸話があるそうです。

　　昔、この沖合の海底には灼熱の炎を吐く竜が住んでいて村の漁師を
　大変困らせていました。
　
　　ある日、村の若者が漁にでて釣りをしていると、海の女神がドコからともなく現れ、
　神殿のある海底へ連れて行かれました。
　そして、海の女神は竜と戦うための一振りの聖剣と聖なる兜を若者に授けてくれました。

　　若者は、海の女神の祝福を受けた聖なる装備を携え、荒ぶる竜に戦いを挑みました。
　竜の怒りによって嵐となった海上で激しい戦いを繰り広げ、若者は勝利を勝ち取りましたが、
　聖なる装備は失われ、兜岩とローソク岩となって海岸に残りました。

　それ以来、平和な日々が続き、海岸にはニシキの大漁旗がひるがえったそうです。

　　ちなみに現在はこの海ではニシキは、さっぱり捕れなくなっているそうです。