上川の食刀岩(かみがわ の しょくとういわ)

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上川の食刀岩

昔、上川の方にある、村の酋長の家には、先祖代々伝わる宝刀があったそうです。
 その宝刀は、煤けた鞘に包まれていますが、夜な夜な包みの中から妖光がさし、
 見る人の眼を眩ませ、そればかりか、光り輝く長い尾をひいて流星のように飛び廻り、
 村人たちを襲いました。
 
  光が人を斬る不思議な事件に、村の人々は恐怖に怯えました。
 酋長は、この事件を調査していくうちに、家宝の宝刀が原因であるコトをつきとめ、
 家宝の宝刀を捨てることを決意しました。
 
  しかし、宝刀は、遠い場所の土地へ埋めに行ったり、底なし沼に沈めたりしても、
 酋長が村に戻らぬうちに刀が先に戻ってくるという始末で、
 ほとほと宝刀の処分に困り果ててしまいました。
 
  そんなある日の夜、村人たちを哀れに思ったのか、神様が宝刀の処分方法のお告げを
 酋長に授けました。
 お告げ通り、酋長はオサラッペ川の忠和という所の巨岩に祭壇を作り、
 祈祷すると、突然、巨岩は炎をあげて燃え上がり、ぱっと二つに裂けました。
 
  酋長は、早速、持ってきた宝刀を炎の中に投げいれ、
 なおも、一心不乱に祈り続けました。その日から宝刀は家に戻らず
 上川の村々に再び平和の日々が続くようになったそうです。
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